うつ病のことー精神疾患のオンライン診療ー
こんにちは、なつきちです。
体調が優れない日と診察日が重なってしまうことがたまにあります。
正直なところそんな日は外に出たくないため、予約の日時を変更してしまいます。
たぶん私に限らず、うつ病をはじめとする精神疾患をお持ちの方であれば、覚えのある行動かと思います。
外出をするのは、結構なエネルギーを消耗するので思いのほかしんどいのです。
(病院に行かずに診察や薬の手配などが完結すれば助かるなあ。。。)といった、こころの声を実現した仕組みが実はここ数年で広まっているのだと知りました。
それがオンライン診療(旧名称:遠隔診療)というシステムです。
オンライン診療とは
パソコンやスマートフォンなどの通信機器を用いて医者と患者が対面せずに診察をすることが出来る診療方法。
遠隔地や離島に限らず、物理的な距離の制約を受けることなく診察することが出来る。
医師の不足の解消や長時間労働の是正につながる。
※オンライン診療の詳細については、日本遠隔医療学会ご覧ください。
オンライン診療のメリット
移動時間や待ち時間、物理的な距離の制約なく診察を受けることが出来る。
(院内処方の場合、)薬が宅配で届く。
オンライン診療のデメリット
初診は病院での直接診療が必要。
院外処方箋の場合は薬局に行かなければならない。
診察代が高い場合があり、決済はクレジットのみ。
オンライン診療の設備を導入している医院のみで可能。
患者側では通信環境や専用アプリ(オンライン診療アプリ CLINICS(クリニクス))等のダウンロードが必要。
デメリットもまだ目立ちますが、精神疾患の場合、通院を周りに知られたくない方もいるかと思います。
また一度通院を逃してしまうと、次の予約や通院に結びつかず、そのまま病院に行かなくなってしまうこともあります。
なので時間や場所の制約を受けにくいオンライン診療は継続的な治療に適していると言えます。
そもそもオンライン診療という考え方は、1997(平成9)年の厚生労働省の通達、「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」で示されていました。
しかし当時はオンライン診療の解釈や医師法第20条により、離島や遠隔地など対面診療が難しい場合を除いては原則禁止とされていました。
そこから改定が進み、2015(平成27)年に直接の対面診療と組み合わせることを前提としオンライン診療が事実上解禁となりました。
また今まで医療機関が足踏みする理由の一つとなっていた診療報酬についても、見直しが進められており、より導入環境は整備されています。
うつ病を含め精神疾患全般で見ても、罹患期間が長いことから継続した治療や服用が求められます。
また精神疾患以外にも、内科や小児科など他の診療科の中にもオンライン診療に適している分野が存在します。
しかし日本はオンライン診療の分野において、欧米諸国と比べて遅れているというのが実情です。
今後もますます導入やルールの制定が進み、より患者ごとに適した医療が提供できる環境になることを期待したいと思います。
うつ病のことーこどものうつ病ー
こんにちは、なつきちです。
いまや15人に一人はうつ病に罹ると言われているほどストレスにさらされる社会になっています。
子をもつ親として、自分と同じよう我が子がうつにならないかどうかは尽きない心配の種の一つです。
人間形成していく中で、段階によっては自分のこころやからだの状態をうまく言葉に表せないことも多々あります。
また反抗期や思春期など、親や社会との関わり方が変化するタイミングでは特にその見極めが難しいと言われています。
こどもだからうつ病にならないという認識は今や昔、こどもだってうつ病になる可能性があるということを改めて考えていきたいと思います。
こどものうつ病の特徴
イライラする
怒りっぽくなる
過眠
過食
特徴としてイライラしたりちょっとしたことで過度に怒り出すことが挙げられ、大人のうつとは反対の症状が出てきやすいとされています。
周囲の大人からは反抗期として受け取られやすい行動ですが、学校で友達とうまくいってなかったり、勉強についていけない、親からの過度の期待やプレッシャーなどが背景にあります。
またうつ病に対する知識を持っていないため大人に自分の心身の状態をうまく言葉で伝えらず、理解してもらえないこともイライラする原因の一つです。
その他の症状
気分の落ち込み
元気がなくなる
好きだったことに興味がなくなる
意欲や集中力がなくなる
身体が怠い、疲れている
不眠や眠りが浅くなる
食欲がなくなる
成績が落ちる
頭痛や腹痛
不登校や引きこもりになる
消えたい、死にたいと思う
気分の落ち込みなど大人と同様の症状もみられ、2週間以上続くようであればうつ病の可能性を疑い精神科や心療内科への受診を考える必要があります。
「死にたい」、「消えたい」という発言やリストカットなどの自傷行為を見つけた場合は特に注意しなければなりません。
過度のストレスから逃げたいと思うことから学校に行かなくなり、インターネットやSNS、ゲームにのめりこむこともあります。
親である自分だけではどうにもならない場合は学校や地域の保健センター、専門機関に相談するのも一つの手です。
治療
治療については主に休養、精神療法が用いられます。
特にカウンセリングなどの精神療法が重要とされており、じっくりとこどもの話に耳を傾けて、心の声を形にしてあげることが大切です。
まだ自分の状態を言葉でうまく表現できないからこそ、対話の時間が治療の中でも非常に重要な要素になります。
また、こころもからだも疲れ切っている点では大人と同じなので、ゆっくりと休むことが出来る環境を整えてあげましょう。
学校や部活、クラブ活動はもちろん、今のこどもに多い学習塾も習い事も控えてあげることが必要です。
学校へ行くことが出来る状態だとしても、学校と調整して早めに帰る体制などを取ることで負担はぐっと減らすことが出来ます。
こどもは大人以上に環境に左右されやすいことも休養や精神療法が用いられる要因となっています。
薬物療法については思春期を過ぎていないこどもには、緊急性が高い場合を除いては使われないことが多いとされています。
大人が服用した時と同様の効果が認められない場合が多いことや、そもそも薬物療法を用いた症例が少ないためです。
また抗うつ薬の投与によって自殺行動のリスクが高まる可能性があることもその理由の一つです。
医療機関選びについては児童精神科など、こどものメンタルケアに強い専門機関を受診することが推奨されます。
しかし児童精神科自体の数はそれほど多くない現状があります。
近くにない、予約に時間がかかる時は、まず近隣の小児科や精神科で見てもらうことが可能かの確認をしてみることが大切です。
また地域の福祉センターでも保険医や臨床心理士の方が面談を行ってくれるところがあるので、問い合わせするのも良いでしょう。
家族の関わり方やサポート体制
こどもも大人と同じように自分が属する集団や社会の中で一生懸命生きています。
その中で過度のストレスがかかれば、こころもからだも疲弊してしまうのは当然のことと言えます。
元気がないからと「頑張れ」、「大丈夫」と励まされたところでどうにもならないことだってあるのです。
そんな時はまずゆっくり休ませてあげることがとても大切になってきます。
大人以上に一日一日が重要になこどもこそ、早く復帰させてあげるためにも焦らず休ませてあげなければなりません。
「つらかったね」、「自分たちがついているよ」という声かけと共感で不安や緊張をほぐしてあげましょう。
暖かく見守っていくと伴に、カウンセリングで分かってくるうつ病の原因を取り除いてあげることも復帰に向けた動きの一つです。
学校や医療機関と連携して、復帰後の再発を予防していく体制づくりが必要になってきます。
大人と同様、再発する可能性が高く、再発後は症状がより重症化することも注意しなければならない点です。
そして何より大切なのは、周りの大人、特に家族がこどもの異変に気付いてあげることです。
日々の生活の中でみられるちょっとした行動の変化やサインを受け取ることが早期の治療や復帰に繋がっていきます。
いつもと様子が違うなと感じたら、早めに学校や医療機関と相談し対策を講じていきましょう。
うつ病と暮らしのことー失業時の雇用保険ー
こんにちは、なつきちです。
会社を辞めたり、倒産、リストラなどで失業してしまうと、次の就職先が決まるまでの間は給与が発生しないので定期的な収入がなくなってしまいます。
そのため余程貯蓄がない限り、なるべく早く次の職に就くための求職職活動をする必要があります。
特にローンの支払いや家賃、食費、光熱費などの固定費は定期的に発生するので、ややもすると貯蓄が尽きて日々の生活に困窮する可能性も出てきます。
今回はその助けになる雇用保険(いわゆる失業保険)について取り上げたいと思います。
まずは雇用保険についての確認です。
※以下、ハローワークインターネットサービス - 雇用保険制度の概要の抜粋です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
雇用保険制度の概要
雇用保険は政府が管掌する強制保険制度です。
(労働者を雇用する事業は、原則として強制的に適用されます)
雇用保険は、
1.労働者が失業してその所得の源泉を喪失した場合、労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合及び労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に、生活及び雇用の安定と就職の促進のために失業等給付を支給。
2.失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図るためのニ事業を実施する、雇用に関する総合的機能を有する制度です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ざっくり言うと雇用保険とは、失業した時の求職(再就職)活動に支障が出ないよう失業給付(いわゆる基本手当)を支給する制度です。
なので、求職活動やそのための職業訓練を受講しなければ給付はもらえないということになります。
また失業し求職活動を行っていても、会社を自らの意思でやめる場合と会社の倒産やリストラでやむを得ず職に就けなくなった場合では失業給付が支給される条件が異なります。
給付の条件は区分という形で分けられており、離職した際に会社から渡される「離職票ー2」の離職理由(もしくは離職区分、離職コード)で確認することが出来ます。
自らの意思で辞めた場合
失業給付が支給されるまで3ヵ月の給付制限期間があります。
区分は「一般受給資格者(40、45、50,55)」です。
リストラや倒産の場合
失業給付が給付制限期間がなく支給されます。
区分は「特定受給資格者(11、12、21、22、31、32)」です。
では同じ失業状態なのに、なぜ給付制限期間の有無が発生するのでしょうか。
自らの意思で辞めた場合
自らの意思による失業のため、次の就職先に目処が立っている状態と見なされます。
リストラや倒産の場合
自らの意思に反した失業であり、次の就職先を決めるための時間的な猶予がなかったと見なされます。
上記のように自らの意思のもと、新たな就職先に移るか否かが決め手になります。
しかし自らの意思で辞めた場合についても一部例外が存在します。
それが正当な理由により失業状態になる場合です。
以下が該当し、給付制限期間なく失業給付が支給されます。
- 病気やけがによる離職
- 妊娠・出産・育児による離職
- 親族の看護等による離職
- 配偶者や扶養すべき親族と別居生活を続けることが難しくなったことによる離職
- 通勤が難しくなったことによる離職
- 会社の倒産やリストラ以外で、人員整備のための希望退職に応じたことによる離職
私の場合はうつ病の悪化による離職が上記の1に該当するため、給付制限期間なく失業給付が支給されます。
ただし正当な理由かどうかの判断のため、「就労可否証明書」という書類をハローワークに提出しなければなりません。
就労可否証明書は求職者本人の記入欄と医師の証明欄の2箇所の記入が必要です。
また記入の仕方を間違うと正当な理由による離職と認められない場合があります。
ポイントとなるのは医師の証明欄の内容で、
①離職する理由になった病気の初診日が退職日よりも前であること。
②病気により、仕事の継続は困難であったこと。
③次の就職先では、週20時間以上の仕事が可能であること。
という3点を満たしていることです。
上記を踏まえて書類を提出することで、「一般受給資格者」から「特定理由離職者(23、33、34)」という区分に変更になり給付制限が解除されます。
以前取り上げた国民健康保険の軽減措置も、この特定理由離職者になったことによる優遇措置です。
現状で手続きが進んでいるのは以上なのですが、うつ病による離職の場合、障害者手帳をお持ちの方と同じ「就職困難者」という区分へ変更出来ることがあります。
特定理由離職者の基本手当の給付日数は120日ですが、就職困難者の基本手当の給付日数は300日に延長されます。
これはうつ病という病の性質上、求職活動に様々な制限がかかり、活動の長期化が予想されることへの配慮が込められているからです。
ただし区分の変更にあたっては、かかりつけの先生に「主治医の意見書」という書類を記入してもらい、ハローワークで区分の変更が必要か否かの判断を仰ぐ必要があります。
ハローワークの方からのお話もあり、私も主治医の意見書を記入してもらい判断するということになりました。
2回目の認定(12月中旬ごろ)までにはその結果も出ていると思われるので、分かり次第改めてご報告いたします。
また、同じうつ病の方でも個々の状況によっては、対応の内容や流れが異なる場合もありますのでご注意ください。
うつ病のことー食生活との関係ー
こんにちは、なつきちです。
生きていく上で欠かせない食事ですが、うつ病を患うと食欲の低下を感じることも多いかと思います。
その割合は半数以上に上り、うつ病の代表的な症状の一つと言えます。
しかし最近ではうつ病の治療において休養や薬物療法、精神療法と並び、欠かせない要素の一つとして食生活の在り方が見直されています。
よって今回はうつ病と食生活の関わりについてみていこうと思います。
忙しい現代人に多い特徴の一つとして、朝食を取らないということが挙げられます。
かくいう私もその一人で、朝は朝食をとるより寝ていたいという気持ちが強く、おざなりになりがちでした。
しかし朝食を取らないと、日中活動するために必要なエネルギーが不足したり、体内リズムの乱れが起こります。
さらに最も重要なこととして、生きていく上で必要な栄養素が不足してしまいます。
この栄養素の不足の怖いところは、うつ病の原因である体内のセロトニン(幸せホルモン)の不足を招いてしまうところです。
セロトニンを作り出すための栄養素であるアミノ酸やビタミンなどの摂取量が低下するため、体内がセロトニン不足に陥りうつ病になる危険が高まることになります。
加えてセロトニンは体内に貯めておくことが出来ないため、常にセロトニンを作り出すための栄養を食事から摂取する必要があります。
セロトニンの生成に必要な栄養は、赤身の肉や青魚、乳製品に豊富に含まれています。
また食生活を見直すことは、生活習慣病の予防にも繋がります。
生活習慣病の中でも、特に糖尿病はうつ病との関連が高い病として多く取り上げられ、うつ病の人はそうでない人と比べ糖尿病の発症リスクが高いとされています。
うつ病になると日常の活動量や運動量が低下したり、食事や栄養管理に対する関心が薄れてしまうことにより、肥満やメタボリックシンドロームのリスクが高まるからです。
糖尿病に関して言えば、長期間にわたる食事制限や治療がストレスになるため、糖尿病の方がうつ病を併発することも懸念されています。
食事療法では、腸内環境を整えることでうつ病を改善しようという試みも行われています。
ヨーグルトや乳酸菌飲料を摂取して、腸内のビフィズス菌や乳酸菌を増やすことはうつ病の治療に有用であり、どの善玉菌がうつ病に効果をもたらしているのかという研究に発展しています。
チーズや牛乳といった乳製品にはセロトニンの生成に必要なアミノ酸も含まれています。
今後ますます食生活の見直しによるうつ病の改善や予防は重要性を増していくと思われます。
うつ病の場合、日内変動により朝に不調が出やすいことは確かです。
しかし朝日を浴びることや朝食は規則正しい生活のためのリズムをもたらしてくれるものであり、社会復帰には欠かせない要素の一つです。
私も朝食を取ることや腸内細菌を増やす食事を心掛けてみようと思います。
うつ病と暮らしのことー国民健康保険料の軽減ー
こんにちは、なつきちです。
会社勤めをしているときは給与天引きされた数字を確認するくらいしか気にしない保険料ですが、ひとたび会社を離れるとそうはいかないこともあります。
社会保険から国民健康保険への切替手続きや月々の保険料の支払いを自ら行わなければならないからです。
また国民健康保険へ切替を行ったということは、何かしらの理由で会社勤めを離れたことを意味しています。
自営業やフリーランスへの転身はもちろん、会社の倒産やリストラ、身内の介護、病気療養により一定期間仕事自体から離れてしまうことも少なくありません。
私も後者のうちの一人です。
すぐに仕事に就くことが難しく、日々発生する支出をいかに最小限にとどめるかということに頭を悩ませています。
普通なら国民健康保険料もある程度まとまった額の支出が発生しますが、一定の基準を満たせば保険料への支出を抑えることが出来ます。
それが国民健康保険料の軽減措置です。
軽減措置の内容は以下のとおりです。
対象の方
雇用保険受給資格者証の11.離職理由が11、12、21、22、23、31、32、33、34に該当する方
軽減額(軽減割合)
保険料のおよそ7割
※前年の所得により5割、2割軽減の場合もあるので、実際の軽減割合はお住いの役所の国民健康保険窓口にてご確認ください。
期間
離職日の翌日から翌年度末まで
私の場合、雇用保険受給資格者証の離職理由が33(特定理由離職者:被保険者期間が12ヵ月以上で正当な理由のある自己都合退職)です。
4人家族で軽減前の月々の保険料は約2万9000円でしたが、軽減措置により約9000円に抑えることが出来ました。
手続きの場所
お住いの市区町村の役所の国民健康保険窓口
必要な書類
雇用保険受給資格者証(原本)
手続き方法
窓口で渡される申請書を記入
※手続きの場所や必要書類等は、私が住んでいる市区町村をもとにまとめております。
申請する際は事前に、お住いの市区町村のホームページやお電話等で詳細をご確認くださいますようお願いします。
こういった軽減措置を知っていると知らないとでは、療養中の支出に大きな差が出てしまいます。
心穏やかに療養するためにも、お金に関する心配や懸念は出来る限り排除するに越したことはありません。
活用できる制度は出来る限り活用し、私自身も一日も早い復帰を目指していきたいと思います。
うつ病のことー抗うつ薬が効かないうつ病ー
こんにちは、なつきちです。
うつ病に限ったことではありませんが、医学や医療技術は常に進歩し、新たな発見に伴い新しい治療法、治療薬が世に出回っています。
それは自分が知らないどこかの誰かが日夜努力や研鑽を重ねているおかげであり、その恩恵を享受できるのは病に苦しむ方や周囲の方々にとって本当にありがたいことだと思います。
最近もその一つとして、うつ病に関して大学の研究で以下の成果が報告されました。
要約すると、
新しい統計手法によりうつ病を3つの型に分類わけすることが出来た。
3つの型のうち、1つの型は抗うつ薬(SSRI)が効かない型のうつ病である。
抗うつ薬が効かない型のうつ病は子供の頃にトラウマを経験している。
といった内容です。
人間の脳は言語や数字、空間把握などその機能によってそれぞれ活動する領域が決まっています。
領域は場合によって活動が同期することがあり、その同期は脳の機能的結合と呼ばれています。
今回の研究では、この機能的結合の高低と小児期のトラウマ経験の有無の2つを軸にうつ病患者が3つの型に分類わけされました。
そして3つの型のうち、機能的結合が高く、トラウマを経験している型の患者に対し、抗うつ薬(SSRI)を用いた治療を行っても症状の改善が見られないことが判明しました。
そもそもうつ病の治療において治療薬として最も多く使用されている抗うつ薬(SSRI)ですが、人によっては効果が見られない場合があります。
その割合はおよそ30%に上り、一定以上の期間、複数の抗うつ薬を服用しても症状の改善が見られないことから「難治性うつ病」あるいは「抵抗性うつ病」と診断されています。
今回の研究では、134人の被験者を対象に問診のほか心理検査や血液検査、MRIによる脳機能の画像解析等の客観的データを用いた人工知能によるパターン解析が行われました。
従来、うつ病では一定の診断基準に基づいた医師の主観的な判断でうつ病の診断が行われており、それが診断や治療を難しくしているという側面がありました。
よって客観的データの解析による診断は、難治性うつ病のように改善が難しいとされるうつ病の治療方法や治療薬の開発の前進に繋がります。
小難しく書いてしまいましたが、要は脳科学データを用いた最新の研究により薬が効きにくいタイプのうつ病のメカニズムの解明に進展がみられたということです。
私自身うつ病と診断されて3年の月日が経ちますが、このまま治らなかったらという不安はいつも頭の片隅にあります。
今回のような新たな発見は不安を抱える方にとっての希望や勇気にもなりえるはずなので、今後の経過を追いながら適宜発信できたらと思います。
ご報告とお礼
こんにちは、なつきちです。
アクセスログを見ていたら、なんと累計3000アクセスを超えておりました。
私がはてなでfree life logとしてブログを始めておよそ一ヵ月。
きっかけは自分と同じ病で悩んでいる方や関わる方との繋がりを持てたらという気持ちからです。
率直な思いとして、ブログを始めてよかったです。
文才などないに等しいにもかかわらず度々足を運んでいただきまして、本当にありがとうございます。
思い思いの記事を見て励ましたり励まされたりというのは、とても心強いことなのだと感じています。
また、顔が見えないのに文章からは皆さんの性格や人柄が伝わってくるのは不思議な感じでもあり、文字や言葉の持つ力はすごいものなんだと再認識させられます。
free life logと銘打ってるので、当初は病気のことはもちろん他の分野でも記事を書こうと思っていましたが、気が付けばメンタルヘルスのことばかり。
皆さんから様々な有益な情報をいただいているので、もう少しアンテナを伸ばしてお役立てできる情報を書いていければと考えています。
これからも皆さんの思いのこもった文を楽しみにしております。
今後とも何卒、よろしくお願いいたします。