Free Life Log

30代、うつ病歴3年で休養中。人生詰み気味ですが、何とか生きている日々の記録。

うつ病のことー仮面うつ病ー

こんにちは、なつきちです。

この記事を書こうとしているとき、ちょうどテレビで「獣になれない私たち」が放送されていました。

ネタばれになってしまうとあれなので詳細は避けますが、今日の回で新垣結衣さん演じる深海晶が今までの自分と決別します。

周囲の人たちから求められる人物像であり続けるのは、自分を取り巻く周囲との軋轢も生じにくく生きやすいのは確かです。

でも無理している自分と本来の自分とのギャップに苦しむという側面もあります。

もちろんどちらが正しくて、どちらが間違っているといった話でもなければ、無理をしている自分も含めその人自身であるという捉え方も出来ます。

なぜこんなことを最初に書いたのかというと、この記事のタイトルにある「仮面うつ病」にも少し通ずるような気がしたからです。

前回の記事でも一部触れた仮面うつ病でありますが、より詳細についてみていこうと思います。

 

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そもそも仮面うつ病とはどういった病状を指すのでしょうか。

 

仮面うつ病(読み)かめんうつびょう

(英語表記)masked depression


ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

うつ病でありながら,身体的症状しか現れないもの。いわば身体的症状という仮面に隠されたうつ病である。身体的症状はさまざまな不定愁訴として現れるが,実際に検査すると内臓の変化は見られず,自律神経失調症と診断されることも少なくない。しかし本質的にはうつ病であるため,自律神経失調症とは治療法が全く異なる。

 

コトバンクで検索すると、上記の解説が出てきます。

特徴は、身体的症状しか現れない身体的症状という仮面に隠されたうつ病である自律神経失調症と診断されることも少なくないという点です。

 

身体的症状として現れるものは・・・

睡眠障害疲労感、倦怠感、食欲不振、頭痛、めまい、首や肩の凝り、動悸、吐き気、腹痛、腰痛

 

抑うつ感や気分の落ち込みが見られず、身体的症状が目立ってしまうと本人はもちろん、周囲の人たちもうつ病に罹っていると判断するのは難しいというのも頷けます。

 

しかし自立神経失調症として診断される場合もあるというのはなぜなのでしょうか。

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れたり、機能が低下することで起こる疾患です。

 

身体的症状・・食欲不振、不眠、倦怠感、頭痛、微熱、動悸、息切れ、めまい、腹痛

精神的症状・・集中力の低下、意欲の低下、イライラ、不安感

 

極端に言ってしまえば、パソコンの見過ぎで首や肩が凝る、お酒を飲みすぎて吐き気がする、二日酔いで頭が痛いといったことも神経のバランスが崩れて自律神経失調症の症状が起きている状態です。

つまり日常生活の中で感じる心身のちょっとした不調も自律神経失調症の一つとして捉えることが出来ると言えます。

 

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ではどのようにして仮面うつ病自律神経失調症を見分ければよいのでしょうか。

本人もはじめは身体症状に応じて近隣の内科を受診すると思います。

しかし、内科を受診しても一向に症状が改善しなかったり、検査を行っても特に異常は見当たらないという結果が出ます。

また症状が3つ、4つと複数現れている場合も同様です。

その段階で心療内科や精神科での受診を進められ、うつ病の診断基準に応じた診察をすることではじめて仮面うつ病であると判明するケースが多くあります。

よって症状がうつ病からくるものなのか自律神経の乱れなのかの判断は初期の時点では難しい場合が多いと言えます。

 

判断を難しくする要因には本人の性格も関係があります。

うつ病の患者さん自体にも言えることですが、真面目で責任感が強い、周りから頼られることが多いといった良心的な人が仮面うつ病になりやすいのです。

周りに迷惑をかけてはいけない、弱みをみせてはいけないという思いが強く、逃げ道がなくなってしまうことで、そのストレスが精神的症状でなく身体的症状として現れてしまいます。

 

治療にあたってはまず、本人がうつ病であることを受け入れることも大切な要素です。

真面目で責任感が強いため、「まさか自分がうつ病に罹っているなんて・・」、とは思いたくない場合が少なくありません。

そのため心療内科や精神科、メンタルクリニックに行きたがらないこともあります。

しかしうつ病である以上、抗うつ薬を服用したり、しっかりと休養をとることが本人の回復に最も効果的であり、一番の近道であることは言うまでもありません。

また復帰後の環境においても、本人が同様の状況に陥らないよう配慮することも重要です。

 

今や15人に1人がうつ病になるともいわれるほど、現代人は常にストレスに晒されています。

うつ病におびえたり構える必要はありませんが、ちょっとしたきっかけからうつ病に罹ることは誰にでも起こりえます。

うつ病は一部の人だけが罹るもの、心療内科や精神科は一部の人だけが通うものではないという認識が広まっていけば、より生きやすい社会になるのではないかと思います。

 

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