うつ病のことーこどものうつ病ー
こんにちは、なつきちです。
いまや15人に一人はうつ病に罹ると言われているほどストレスにさらされる社会になっています。
子をもつ親として、自分と同じよう我が子がうつにならないかどうかは尽きない心配の種の一つです。
人間形成していく中で、段階によっては自分のこころやからだの状態をうまく言葉に表せないことも多々あります。
また反抗期や思春期など、親や社会との関わり方が変化するタイミングでは特にその見極めが難しいと言われています。
こどもだからうつ病にならないという認識は今や昔、こどもだってうつ病になる可能性があるということを改めて考えていきたいと思います。
こどものうつ病の特徴
イライラする
怒りっぽくなる
過眠
過食
特徴としてイライラしたりちょっとしたことで過度に怒り出すことが挙げられ、大人のうつとは反対の症状が出てきやすいとされています。
周囲の大人からは反抗期として受け取られやすい行動ですが、学校で友達とうまくいってなかったり、勉強についていけない、親からの過度の期待やプレッシャーなどが背景にあります。
またうつ病に対する知識を持っていないため大人に自分の心身の状態をうまく言葉で伝えらず、理解してもらえないこともイライラする原因の一つです。
その他の症状
気分の落ち込み
元気がなくなる
好きだったことに興味がなくなる
意欲や集中力がなくなる
身体が怠い、疲れている
不眠や眠りが浅くなる
食欲がなくなる
成績が落ちる
頭痛や腹痛
不登校や引きこもりになる
消えたい、死にたいと思う
気分の落ち込みなど大人と同様の症状もみられ、2週間以上続くようであればうつ病の可能性を疑い精神科や心療内科への受診を考える必要があります。
「死にたい」、「消えたい」という発言やリストカットなどの自傷行為を見つけた場合は特に注意しなければなりません。
過度のストレスから逃げたいと思うことから学校に行かなくなり、インターネットやSNS、ゲームにのめりこむこともあります。
親である自分だけではどうにもならない場合は学校や地域の保健センター、専門機関に相談するのも一つの手です。
治療
治療については主に休養、精神療法が用いられます。
特にカウンセリングなどの精神療法が重要とされており、じっくりとこどもの話に耳を傾けて、心の声を形にしてあげることが大切です。
まだ自分の状態を言葉でうまく表現できないからこそ、対話の時間が治療の中でも非常に重要な要素になります。
また、こころもからだも疲れ切っている点では大人と同じなので、ゆっくりと休むことが出来る環境を整えてあげましょう。
学校や部活、クラブ活動はもちろん、今のこどもに多い学習塾も習い事も控えてあげることが必要です。
学校へ行くことが出来る状態だとしても、学校と調整して早めに帰る体制などを取ることで負担はぐっと減らすことが出来ます。
こどもは大人以上に環境に左右されやすいことも休養や精神療法が用いられる要因となっています。
薬物療法については思春期を過ぎていないこどもには、緊急性が高い場合を除いては使われないことが多いとされています。
大人が服用した時と同様の効果が認められない場合が多いことや、そもそも薬物療法を用いた症例が少ないためです。
また抗うつ薬の投与によって自殺行動のリスクが高まる可能性があることもその理由の一つです。
医療機関選びについては児童精神科など、こどものメンタルケアに強い専門機関を受診することが推奨されます。
しかし児童精神科自体の数はそれほど多くない現状があります。
近くにない、予約に時間がかかる時は、まず近隣の小児科や精神科で見てもらうことが可能かの確認をしてみることが大切です。
また地域の福祉センターでも保険医や臨床心理士の方が面談を行ってくれるところがあるので、問い合わせするのも良いでしょう。
家族の関わり方やサポート体制
こどもも大人と同じように自分が属する集団や社会の中で一生懸命生きています。
その中で過度のストレスがかかれば、こころもからだも疲弊してしまうのは当然のことと言えます。
元気がないからと「頑張れ」、「大丈夫」と励まされたところでどうにもならないことだってあるのです。
そんな時はまずゆっくり休ませてあげることがとても大切になってきます。
大人以上に一日一日が重要になこどもこそ、早く復帰させてあげるためにも焦らず休ませてあげなければなりません。
「つらかったね」、「自分たちがついているよ」という声かけと共感で不安や緊張をほぐしてあげましょう。
暖かく見守っていくと伴に、カウンセリングで分かってくるうつ病の原因を取り除いてあげることも復帰に向けた動きの一つです。
学校や医療機関と連携して、復帰後の再発を予防していく体制づくりが必要になってきます。
大人と同様、再発する可能性が高く、再発後は症状がより重症化することも注意しなければならない点です。
そして何より大切なのは、周りの大人、特に家族がこどもの異変に気付いてあげることです。
日々の生活の中でみられるちょっとした行動の変化やサインを受け取ることが早期の治療や復帰に繋がっていきます。
いつもと様子が違うなと感じたら、早めに学校や医療機関と相談し対策を講じていきましょう。