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30代、うつ病歴3年で休養中。人生詰み気味ですが、何とか生きている日々の記録。

うつ病のことー光トポグラフィー検査ー

こんにちは、なつきちです。

うつ病の診断に関して、客観的なデータによる診断が難しいというのが現在の課題とされています。

以前取り上げた、「うつ病のことー抗うつ薬が効かないうつ病ー - free life log

の研究で用いられたMRIによる脳機能の画像解析は客観的なデータを提供してくれる数少ない事例の一つと言えます。

しかしあくまで研究のいちデータという側面が強く、日常的に診断に用いられるほど平易な手法ではありませんでした。

そこでより一般的に普及し得るようなデータを提示出来る手法は無いのかを調べていたところ、一つの検査に行き当たりました。

それがタイトルの「光トポグラフィー」という検査方法です。

 

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光トポグラフィー検査とは

光トポグラフィー検査(読み)ヒカリトポグラフィーケンサ
デジタル大辞泉の解説

近赤外線を利用して脳の働きを観察する検査。頭皮の上から近赤外光を照射して大脳皮質の活動をとらえるもので、ヘモグロビンが光を吸収する性質を利用して脳の血流量の変化を計測し、画像として表示する。てんかん鬱病の検査などに用いられる。「光トポグラフィ」は日立製作所登録商標。           コトバンクより

 

検索すると上記の解説が出てきます。

補足すると、赤外線を前頭部や側頭部に照射するための帽子型の装置を被り、目の前のコンピュータから出される質問に応えていくという検査です。

質問に答える際の脳内の血流の変化を調べることで対象者を健常者、うつ病双極性障害統合失調症などに判別します。

 

出題される質問は、「あ」で始まる単語を答えるといった単純なもので、時間にして十数分程度で検査は終了します。

検査結果はグラフ化されるのですが、グラフの変化はそれぞれの疾患により特有のパターンがあるため、照らし合わせることで疾患を客観的に判断することが出来ます。

 

2009(平成21)年に厚生労働省の先端医療として承認され、2014(平成26)年には「抑うつ症状の鑑別診断の補助に使用するもの」として保険診療で検査を受けることが出来るようになりました。

2013年以前は1万円以上の費用が掛かりましたが、保険診療の適用により3割負担になったことで費用負担はある程度軽減されています。

 

この検査で気を付けなければならないのは診断を確定するのもではなく、あくまで診断の補助に用いられる検査であるということです。

とはいっても検査自体の精度は70~80%と高く、問診の結果を裏付ける客観的資料として診断に説得力を持たせています。

また診断の補助として、疾患が回復傾向にあり復帰のタイミングを見極める際の判断材料としても貴重なデータとなります。

 

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課題

うつ病を始めとする精神疾患の診断の補助として有用性はあるものの、導入件数を調べてみると70件前後と全国的な普及には至っていないようです。

これは光トポグラフィーを導入するにあたり、厚生労働大臣が定める施設基準に適合している(※)ことが必要になるためであり、導入にハードルがあることもその要因の一つです。

 

精度に関しては残りの20~30%は慎重な判断を求められることもあり、より多くの検査データの収集による診断精度の向上が求められています。

また保険診療の対象は限られており、うつ病と診断され治療を受けているが症状が回復せず(難治性うつ病や抵抗性うつ病)、統合失調症や双極障害などの他の精神疾患の可能性があるもの(※)に限られています。

※施設基準や保険診療の対象についての詳細は「D236-2 光トポグラフィー - 平成30年度診療報酬点数 | 今日の臨床サポート」をご確認ください。

 

診断を確定できるほどの臨床データが取れていない現状ですが、今後の導入実績によってはより平易に健康診断に取り入れられるなど広く普及する可能性は多分にあります。

誤った診断や治療の長期化を防ぐ意味でも現在の精神科医療に客観的データは必要不可欠なものです。

誰でも気軽にというわけにはいきませんでしたが、将来性のある検査として今後の展望に期待したいと思います。

 

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