うつ病のことー非定型うつ病ー
こんにちは、なつきちです。
自分が患っているうつという病は一体どんなものなのか、折に触れ書籍やインターネット等で調べることがあります。
まず思うことは、同じ病でもその人が育ってきた環境や年齢、職業、性格、性別等の様々な要因により悩みも症状も違うということです。
それはつまり治っていく過程も人それぞれで、治療の期間や方法も人によって違うということを意味します。
本当に難しい病だと痛感させられます。
先の見えないトンネルを明かりもなしに手探りで歩くような、進んでいるのか戻っているのか分からないような感覚になるとはまさにこのことなのだと知りました。
なので同じような境遇の方がいることを知ると、ある意味心強く思います。
しかしながら一つの病として治療をするにあたっては、ある一定の基準やルールをもってカテゴライズしなければ適切な対応が難しくなることも事実です。
また症状の種類や重さを知ることは、治療する過程で病と向き合ったり、自身を支える土台や柱にもなります。
以前取り上げた「冬季うつ病」も病を知り、病と向き合うことの一つとして記事にしました。
今回は「非定型うつ病」について書いていこうと思います。
この非定型うつ病は様々な呼び名がつけられており「新型うつ病」、あるいは「現代型うつ病」と呼ばれることもあります。
呼び名が複数あるのは、専門的な知見をもってしても見解が定まっていないことによるようです。
ですがこの非定型うつ病も診断するにあたり大きな特徴があります。
それは「気分反応性」と言われ、自分が嫌だと思うことに対して気分が落ち込んだり、不調をきたす状態を指します。
いわゆる従来のうつ病では、生活全般に対してエネルギーが生じないため、もともと好きだった物事に対してもポジティブな反応が見られなくなります。
非定型の場合、趣味や遊びなどもともと好きだったことに対しては罹患前と同様積極的な姿勢が見られます。
「拒絶過敏性」も非定型うつ病の特徴一つです。
相手の言葉や行動に対して、極度に否定的な反応や態度、解釈することを言います。
よって好意的な言動も怒りや憤慨として相手へ返してしまいます。
そもそもこの「非定型」とは何をもって「非定型」と分類されるのか。
それは従来のうつ病の診断基準に当てはまらない気分反応性や拒絶過敏性といった症状が見られることによります。
またこのうつ病が20~30代という若年層に多いことも「非定型」や「新型」、「現代型」と呼ばれる所以になっています。
よくこんな批判的な話を耳にします。
「あの人はうつ病になって仕事には行けないのに、旅行や遊びには出かけている」
気分反応性の一つだと思われますが、SNSが発達した今の社会では友人や知人、同僚の日常生活を知る機会が増えていることやうつの症状もひとそれぞれだという認識が広まってないことによるものです。
本人は仕事に対して過度の拒否反応が出ており、薬物療法や休養、カウンセリングによる治療が必須です。
うつの辛さは周りには伝わりづらいことは確かですが、こういう話を聞くと同じうつを患っている身としては悲しくなるのが本音です。
もちろんほかの病にしても、本人や家族、治療にかかわる医療関係者がその辛さや悩みを一番実感していることと思います。
新型、あるいは現代型と呼ばれるほど、最近知られるようになったうつ病もあるのだということが認知され適切な環境や治療などが広まれば幸いです。