うつ病と暮らしのことー国民健康保険料の軽減ー
こんにちは、なつきちです。
会社勤めをしているときは給与天引きされた数字を確認するくらいしか気にしない保険料ですが、ひとたび会社を離れるとそうはいかないこともあります。
社会保険から国民健康保険への切替手続きや月々の保険料の支払いを自ら行わなければならないからです。
また国民健康保険へ切替を行ったということは、何かしらの理由で会社勤めを離れたことを意味しています。
自営業やフリーランスへの転身はもちろん、会社の倒産やリストラ、身内の介護、病気療養により一定期間仕事自体から離れてしまうことも少なくありません。
私も後者のうちの一人です。
すぐに仕事に就くことが難しく、日々発生する支出をいかに最小限にとどめるかということに頭を悩ませています。
普通なら国民健康保険料もある程度まとまった額の支出が発生しますが、一定の基準を満たせば保険料への支出を抑えることが出来ます。
それが国民健康保険料の軽減措置です。
軽減措置の内容は以下のとおりです。
対象の方
雇用保険受給資格者証の11.離職理由が11、12、21、22、23、31、32、33、34に該当する方
軽減額(軽減割合)
保険料のおよそ7割
※前年の所得により5割、2割軽減の場合もあるので、実際の軽減割合はお住いの役所の国民健康保険窓口にてご確認ください。
期間
離職日の翌日から翌年度末まで
私の場合、雇用保険受給資格者証の離職理由が33(特定理由離職者:被保険者期間が12ヵ月以上で正当な理由のある自己都合退職)です。
4人家族で軽減前の月々の保険料は約2万9000円でしたが、軽減措置により約9000円に抑えることが出来ました。
手続きの場所
お住いの市区町村の役所の国民健康保険窓口
必要な書類
雇用保険受給資格者証(原本)
手続き方法
窓口で渡される申請書を記入
※手続きの場所や必要書類等は、私が住んでいる市区町村をもとにまとめております。
申請する際は事前に、お住いの市区町村のホームページやお電話等で詳細をご確認くださいますようお願いします。
こういった軽減措置を知っていると知らないとでは、療養中の支出に大きな差が出てしまいます。
心穏やかに療養するためにも、お金に関する心配や懸念は出来る限り排除するに越したことはありません。
活用できる制度は出来る限り活用し、私自身も一日も早い復帰を目指していきたいと思います。
うつ病のことー抗うつ薬が効かないうつ病ー
こんにちは、なつきちです。
うつ病に限ったことではありませんが、医学や医療技術は常に進歩し、新たな発見に伴い新しい治療法、治療薬が世に出回っています。
それは自分が知らないどこかの誰かが日夜努力や研鑽を重ねているおかげであり、その恩恵を享受できるのは病に苦しむ方や周囲の方々にとって本当にありがたいことだと思います。
最近もその一つとして、うつ病に関して大学の研究で以下の成果が報告されました。
要約すると、
新しい統計手法によりうつ病を3つの型に分類わけすることが出来た。
3つの型のうち、1つの型は抗うつ薬(SSRI)が効かない型のうつ病である。
抗うつ薬が効かない型のうつ病は子供の頃にトラウマを経験している。
といった内容です。
人間の脳は言語や数字、空間把握などその機能によってそれぞれ活動する領域が決まっています。
領域は場合によって活動が同期することがあり、その同期は脳の機能的結合と呼ばれています。
今回の研究では、この機能的結合の高低と小児期のトラウマ経験の有無の2つを軸にうつ病患者が3つの型に分類わけされました。
そして3つの型のうち、機能的結合が高く、トラウマを経験している型の患者に対し、抗うつ薬(SSRI)を用いた治療を行っても症状の改善が見られないことが判明しました。
そもそもうつ病の治療において治療薬として最も多く使用されている抗うつ薬(SSRI)ですが、人によっては効果が見られない場合があります。
その割合はおよそ30%に上り、一定以上の期間、複数の抗うつ薬を服用しても症状の改善が見られないことから「難治性うつ病」あるいは「抵抗性うつ病」と診断されています。
今回の研究では、134人の被験者を対象に問診のほか心理検査や血液検査、MRIによる脳機能の画像解析等の客観的データを用いた人工知能によるパターン解析が行われました。
従来、うつ病では一定の診断基準に基づいた医師の主観的な判断でうつ病の診断が行われており、それが診断や治療を難しくしているという側面がありました。
よって客観的データの解析による診断は、難治性うつ病のように改善が難しいとされるうつ病の治療方法や治療薬の開発の前進に繋がります。
小難しく書いてしまいましたが、要は脳科学データを用いた最新の研究により薬が効きにくいタイプのうつ病のメカニズムの解明に進展がみられたということです。
私自身うつ病と診断されて3年の月日が経ちますが、このまま治らなかったらという不安はいつも頭の片隅にあります。
今回のような新たな発見は不安を抱える方にとっての希望や勇気にもなりえるはずなので、今後の経過を追いながら適宜発信できたらと思います。
ご報告とお礼
こんにちは、なつきちです。
アクセスログを見ていたら、なんと累計3000アクセスを超えておりました。
私がはてなでfree life logとしてブログを始めておよそ一ヵ月。
きっかけは自分と同じ病で悩んでいる方や関わる方との繋がりを持てたらという気持ちからです。
率直な思いとして、ブログを始めてよかったです。
文才などないに等しいにもかかわらず度々足を運んでいただきまして、本当にありがとうございます。
思い思いの記事を見て励ましたり励まされたりというのは、とても心強いことなのだと感じています。
また、顔が見えないのに文章からは皆さんの性格や人柄が伝わってくるのは不思議な感じでもあり、文字や言葉の持つ力はすごいものなんだと再認識させられます。
free life logと銘打ってるので、当初は病気のことはもちろん他の分野でも記事を書こうと思っていましたが、気が付けばメンタルヘルスのことばかり。
皆さんから様々な有益な情報をいただいているので、もう少しアンテナを伸ばしてお役立てできる情報を書いていければと考えています。
これからも皆さんの思いのこもった文を楽しみにしております。
今後とも何卒、よろしくお願いいたします。
うつ病のことーヘルプマークの意味ー
こんにちは、なつきちです。
恥ずかしながら私は最近になって、その存在を知りました。
※画像は東京都福祉保健局よりお借りしました。
「ヘルプマーク」もしくは「ヘルプカード」という形で2012年に東京都が作成し、今のところ39の都道府県で導入されています。
その目的は、外見では見分けがつきにくい障害や怪我を負っている方が身に着けることで、様々な場所で周りにむけて配慮や援助が必要であることをお知らせすることです。
近いものでは言えば、妊婦さんの「マタニティマーク」が鞄に下げたりする形で導入されています。
ヘルプマークの場合は妊婦さんはもちろん、もう少し広義に助けが必要な方を捉えているので、聴覚障害や視覚障害、精神障害などを持っている全ての方が利用できます。
では、どのようなときに効果を発揮するのでしょうか。
身近な例では、電車やバスなど交通機関で席を譲るといった配慮がイメージできるかと思います。
しかし助けが必要な場面はそれだけにとどまらないはずです。
障害によりコミュニケーションが苦手だったり、その情報をまとめることが大変な方もいるかと思います。
「口頭で説明する」ことから「ノートやメモに文字や描写で残す」ようにすることも助けになります。
街中や施設での事件や事故、災害に遭った際に、瞬時に状況の変化に対応することが難しい方の場合はどうでしょうか。
安全な場所まで誘導したり、一緒に避難することがもしかしたら命を救うことにつながるかもしれません。
パニックや認知の衰えで行き先や帰り道がわからなくなってしまった方なら、一声かけるだけでもパニックや不安を解消できることだってあるかもしれません。
大事なのはヘルプマークに気が付いた誰かがまず、その方に手を差し伸べることであって、正しい対処や対応は二の次だということです。
もちろん、すぐに適切な対処をとれるなら言うまでもありません。
手を差し伸べた瞬間から助けの輪が広がり、問題が解決されることが一番大事なことなはずです。
また気を付けなければならないことは、私も含め配慮が必要な側の人間にも同様にあります。
それは助けはあくまで善意や良心による行為であって、義務ではないということです。
当たり前のように享受できると考え、助けがなかったことに憤るのは見ていてあまり気持ちのいいものではありません。
偽善を語るつもりはありませんが、この先症状が悪化しヘルプマークを利用するようになった時にも、それだけは忘れてはいけないことだと思っています。
ヘルプマークは都営地下鉄や都バスの営業所等に用意されているほか、ヘルプカードは保健福祉局の該当ページ(ヘルプカード 東京都福祉保健局)からPDFデータをダウンロードして利用することも可能です。
2012年に導入されてから時間は経過していますが、まだまだその認知や理解を広げていくことは必要です。
この記事を見てくださった方から輪がさらに広がって、誰もがより生きやすい社会になればうれしい限りです。
うつ病のことー仮面うつ病ー
こんにちは、なつきちです。
この記事を書こうとしているとき、ちょうどテレビで「獣になれない私たち」が放送されていました。
ネタばれになってしまうとあれなので詳細は避けますが、今日の回で新垣結衣さん演じる深海晶が今までの自分と決別します。
周囲の人たちから求められる人物像であり続けるのは、自分を取り巻く周囲との軋轢も生じにくく生きやすいのは確かです。
でも無理している自分と本来の自分とのギャップに苦しむという側面もあります。
もちろんどちらが正しくて、どちらが間違っているといった話でもなければ、無理をしている自分も含めその人自身であるという捉え方も出来ます。
なぜこんなことを最初に書いたのかというと、この記事のタイトルにある「仮面うつ病」にも少し通ずるような気がしたからです。
前回の記事でも一部触れた仮面うつ病でありますが、より詳細についてみていこうと思います。
そもそも仮面うつ病とはどういった病状を指すのでしょうか。
仮面うつ病(読み)かめんうつびょう
(英語表記)masked depression
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
うつ病でありながら,身体的症状しか現れないもの。いわば身体的症状という仮面に隠されたうつ病である。身体的症状はさまざまな不定愁訴として現れるが,実際に検査すると内臓の変化は見られず,自律神経失調症と診断されることも少なくない。しかし本質的にはうつ病であるため,自律神経失調症とは治療法が全く異なる。
コトバンクで検索すると、上記の解説が出てきます。
特徴は、身体的症状しか現れない、身体的症状という仮面に隠されたうつ病である、自律神経失調症と診断されることも少なくないという点です。
身体的症状として現れるものは・・・
睡眠障害、疲労感、倦怠感、食欲不振、頭痛、めまい、首や肩の凝り、動悸、吐き気、腹痛、腰痛
抑うつ感や気分の落ち込みが見られず、身体的症状が目立ってしまうと本人はもちろん、周囲の人たちもうつ病に罹っていると判断するのは難しいというのも頷けます。
しかし自立神経失調症として診断される場合もあるというのはなぜなのでしょうか。
自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れたり、機能が低下することで起こる疾患です。
身体的症状・・食欲不振、不眠、倦怠感、頭痛、微熱、動悸、息切れ、めまい、腹痛
精神的症状・・集中力の低下、意欲の低下、イライラ、不安感
極端に言ってしまえば、パソコンの見過ぎで首や肩が凝る、お酒を飲みすぎて吐き気がする、二日酔いで頭が痛いといったことも神経のバランスが崩れて自律神経失調症の症状が起きている状態です。
つまり日常生活の中で感じる心身のちょっとした不調も自律神経失調症の一つとして捉えることが出来ると言えます。
ではどのようにして仮面うつ病と自律神経失調症を見分ければよいのでしょうか。
本人もはじめは身体症状に応じて近隣の内科を受診すると思います。
しかし、内科を受診しても一向に症状が改善しなかったり、検査を行っても特に異常は見当たらないという結果が出ます。
また症状が3つ、4つと複数現れている場合も同様です。
その段階で心療内科や精神科での受診を進められ、うつ病の診断基準に応じた診察をすることではじめて仮面うつ病であると判明するケースが多くあります。
よって症状がうつ病からくるものなのか自律神経の乱れなのかの判断は初期の時点では難しい場合が多いと言えます。
判断を難しくする要因には本人の性格も関係があります。
うつ病の患者さん自体にも言えることですが、真面目で責任感が強い、周りから頼られることが多いといった良心的な人が仮面うつ病になりやすいのです。
周りに迷惑をかけてはいけない、弱みをみせてはいけないという思いが強く、逃げ道がなくなってしまうことで、そのストレスが精神的症状でなく身体的症状として現れてしまいます。
治療にあたってはまず、本人がうつ病であることを受け入れることも大切な要素です。
真面目で責任感が強いため、「まさか自分がうつ病に罹っているなんて・・」、とは思いたくない場合が少なくありません。
そのため心療内科や精神科、メンタルクリニックに行きたがらないこともあります。
しかしうつ病である以上、抗うつ薬を服用したり、しっかりと休養をとることが本人の回復に最も効果的であり、一番の近道であることは言うまでもありません。
また復帰後の環境においても、本人が同様の状況に陥らないよう配慮することも重要です。
今や15人に1人がうつ病になるともいわれるほど、現代人は常にストレスに晒されています。
うつ病におびえたり構える必要はありませんが、ちょっとしたきっかけからうつ病に罹ることは誰にでも起こりえます。
うつ病は一部の人だけが罹るもの、心療内科や精神科は一部の人だけが通うものではないという認識が広まっていけば、より生きやすい社会になるのではないかと思います。
うつ病のことーマンデーブルー症候群ー
こんにちは、なつきちです。
日曜日から月曜日にかけての落ち込みが酷く何もすることが出来ませんでした。
動き出せたのは今日、火曜日の昼過ぎ、それもどうしても出なければならない用事があったからです。
もし用事がなければ復活の糸口をつかむことが出来なかったかもしれない、と思うと。。。
ただこの落ち込みについては、今に始まったことではありません。
おそらく誰しもが一度は感じたことがあるものでもあると思います。
「マンデーブルー(ブルーマンデー)症候群」あるいは「サザエさん症候群」と呼ばれることもあります。
土~日曜と休日が続き、月曜に向けた心積もりをしようとしている日曜日の夕方頃にやってきます。
- 翌日(月曜日)のことを考えると不安や憂鬱な気持ちになる
- 布団に入っても寝付くことが出来ない
- 食欲がなくなる
- 頭痛や微熱、吐き気、腹痛が起きる
- 朝、体が怠くて起きることが出来ない
- 集中できず、ミスが増える
日曜日の夕方から月曜にかけて、心身がこのような憂鬱(ブルー)な状態に陥ることから「マンデーブルー症候群」と呼ばれます。
「サザエさん症候群」と呼ばれるのは、憂鬱さを感じ始める時間帯がちょうどサザエさんの終わる時間である19時頃と重なっているためです。
ではなぜ憂鬱な状態になるのか。
主な原因として、休みと仕事のスイッチの切り替えがうまく出来ていないことや仕事に対する過度のストレスが考えられます。
スイッチの切り替えがうまく出来ていない状態とは
仕事の疲れから体を休めたいと思い、何もせずだらだら過ごしてしまう。
家族サービスなどで休日も動き回り、心身を落ち着ける時間がない。
仕事が終わらないため、休日も出勤している。
仕事に対する過度のストレスとは
重要なプロジェクトに携わっている。
仕事の成果が上がっていない。
長時間の労働や残業状態にある。
職場の人間関係がうまくいっていない。
スイッチの切り替えがうまく出来ていない状態にある場合の対策として、何をすべきなのでしょうか。
何もせず休日が終わってしまう方にありがちなのは、休みだからという気持ちで夜更かしをして昼過ぎや夕方まで寝てしまうことです。
平日と休日で生活のリズムが変わると、リズムを正すことに対してストレスを感じてしまったり、平日の目まぐるしさに頭や体がついていかない状態になってしまいます。
よって生活のリズムを平日、休日問わず一定に保つことが有効です。
一般的には、休日と平日の起床時間の差は2時間以内にとどめることで大幅にリズムを乱すことなく生活することが出来るとされています。
反対に休日に家族サービスや出勤で自分の時間がゆっくりと取れない場合は、毎週とは言わず、月に数回は自分の時間を持つための日を決めておきます。
生活のリズムを崩しすぎない、自分のための時間を持つといった行動でメリハリをつけることで、月曜日に憂鬱さや主怠さを感じずにスムーズに仕事に入ることが出来ます。
また月曜日に仕事を詰めすぎず、可能なものは火曜日以降に回すといったスケジューリングも効果的です。
しかし、そうはいってもやはり月曜日が辛かったり、週の後半まで憂鬱な気分が抜けない場合もあります。
特に、仕事に対し過度のストレスを感じている場合には注意が必要です。
うつ病の一つの目安として、2週間以上憂鬱な気分が続いていたり、気分が落ち込んでいる状態である、何をしていても楽しめない、というものがあります。
またうつ病も従来のうつ病のほか、「非定型うつ病」や「仮面うつ病」など様々です。
「非定型うつ病」では、自分の好きな活動には支障ありませんが、仕事などストレス因子に触れると心身にうつ病の症状が見られるといった状態になります。
「仮面うつ病」の場合は、抑うつ状態があまり目立たず、頭痛や腹痛、吐き気、めまいなどの身体症状が顕著に現れます。
精神的な落ち込みが顕著に見られないからと言って、うつ病ではないとは言い切れないのがうつ病の怖いところです。
日常生活において心身に対し継続して何かしらの異常を感じたら、それは心や体からのSOSである可能性も考えられます。
精神科や心療内科に抵抗がある場合は他科でもかまいません。
医師の診察を受けることは重症化を防ぐことにもつながりますので、無理をせず身体からのサインに耳を傾けてもらえたらと思います。
うつ病と精神疾患のことー適応障害と不安障害ー
こんにちは、なつきちです。
以前取り上げた精神疾患の第二回目です。
下記、第一回目の記事です。
今回は適応障害と不安障害について見ていこうと思います。
精神疾患の診断において、適応障害からうつ病に診断が変わることやその逆もあり得る疾患です。
うつ病と2つの疾患にはどのような違いがあるのでしょうか。
1.適応障害
特徴として、明確なストレス因子よって精神的あるいは肉体的またはその両方を伴う苦痛が生じ、社会的機能にも支障をきたす疾患です。
精神的な症状として、憂うつ感や不安感、焦燥感、怒りなどが生じます。
肉体的な症状として、倦怠感や疲労感、意欲や食欲の低下、不眠、頭痛、腹痛などが生じます。
学校や職場、家庭といった社会生活においては不登校や欠勤、遅刻、早退、暴力などの問題行動が現れます。
うつ病との大きな違いは、疾患が生じる原因がはっきりと特定できるとされている点です。
原因となる人間関係、仕事、介護、金銭といったストレス因子との接触から1~3ヵ月ほどで発症し、ストレス因子との接触を断ったり、除去することで症状や問題行動は治まるとされています。
治療にはストレス因子の除去とともに精神療法(カウンセリング)や薬物療法(抗うつ薬や抗不安薬)が用いられ、およそ3~6ヵ月程度で回復に向かい、社会復帰することが出来ます。
2.不安障害
特徴として、特定の状況や対象に対し、過度のストレスや拒否反応が現れることにより日常生活に支障をきたす疾患です。
症状は動悸や眩暈、発汗、手足の震え、窒息感、吐き気、腹痛、頭痛、胸の痛み、寒気が突発的に発作として現れます。
10~30代の比較的若年層や性格的な要因により発症することが多いとされています。
不安障害は状況や対象により、様々なタイプに分類されます。
- 分離不安症:特定の物や人物の喪失に過剰に反応を示します。
- 場面緘黙症:特定の状況において話すことが出来なくなります。
- 特定の恐怖症:特定の物事や対象に対し不安や恐怖を感じます。
- 社交性不安症:スピーチや会議の発言といった注目を集める場面で動悸や発汗、不安、恐怖を感じます。
- 強迫性不安症:強迫観念や強迫行為を特徴としています。
- パニック症:突発的な恐怖や不安、呼吸困難を伴う発作が起きます。
- 広場恐怖症:公共交通機関や広い場所、狭い場所において不安や恐怖を感じます。
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD):戦闘や虐待、いじめなどの極度の体験による恐怖や不安がフラッシュバックします。
- 全般性不安症:様々な物事に対し不安や心配が続きます。
治療においては、抗不安薬や抗うつ薬といった薬物療法が用いられます。
また心理療法として、疑似的に不安になる状況を再現し、パニックを起こさないための心構えやスキルを身に着け、実際の場面でセルフコントロール出来るようにしていきます。
今回取り上げた2つの疾患についても、その特徴を見ていくことでうつ病とは異なる疾患であり、解決するためのアプローチも変わることがわかりました。
私自身の今後のうつ病との付き合い方を考えていく上でも、必要な知識になっているため引き続き調べていきたいと思います。
また、この記事を読んだ方にとっても何かしらの形で有益なものになれば何よりです。